見た人と語り合いたくなる!映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』の多層的な魅力を徹底解説

オリヴィア・ワイルド

【衝撃のラストに鳥肌!】映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』伏線回収が止まらない!語り合うほど深まる傑作

2022年公開作の中でも、個人的に断トツの面白さだった映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』。緻密に張り巡らされた伏線、多層的な比喩表現は、まるで上質なミステリー小説を読んでいるかのような没入感を与えてくれます。鑑賞後、誰かと語り合うことで、新たな発見やまだ気づけていないポイントが見つかり、さらに深く作品を楽しむことができるでしょう。

普段は一人で映画をじっくりと味わいたい派の筆者ですが、本作に限っては、夫との鑑賞が思わぬ収穫となりました。それぞれの視点が入ることで、一人では見落としていたであろう伏線をいくつか回収できた(気がする)のです。

ストーリーとは全く関係ないエピソードですが、上映開始直前に予告がほとんどなく、主要キャストであるハリー・スタイルズが話し出したことで「え?もう始まってるの?」と夫婦で戸惑ったのは、今となっては笑い話です。まさかの唐突な始まりに、せっかく買ったスタバのクリスマスドリンクをなかなか飲めず、思い出し笑いが止まらなかったほど。

さて、いよいよ本題です。今回ご紹介するのは、オリヴィア・ワイルドが監督を務め、フローレンス・ピューが主演を務める話題作『ドント・ウォーリー・ダーリン』です。

ドント・ウォーリー・ダーリンあらすじ

完璧な生活が保証された街で、アリスは愛する夫ジャックと平穏な日々を送っていた。

そんなある日、隣人が赤い服の男達に連れ去られるのを目撃する。

それ以降、彼女の周りで頻繁に不気味な出来事が起きるようになる。

次第に精神が乱れ、周囲からもおかしくなったと心配されるアリスだったが、

あることをきっかけにこの街に疑問を持ち始めるー。

ドント・ウォーリー・ダーリン公式サイトより引用

ハリー・スタイルズに謝る!俳優としての才能に刮目せよ

今回、唯一計算外で「いや、本当にごめんなさい」と思ったのが、ハリー・スタイルズの演技です。ゴシップ好きの私は、彼が監督のオリヴィア・ワイルドさんと交際していたことや、降板した俳優の代役で重要な夫役を演じることになったという経緯を知っていました。安易な先入観から彼の演技に期待していなかったのですが、見終わった後には「ハリー・スタイルズ、めっちゃ良い!むしろ彼で良かった!」と手のひら返し。

「ワン・ダイレクション」のアイドルというイメージが先行していましたが、本作での彼の演技は、観る者を物語に引き込む compelling な力を持っていました。鑑賞後には、彼の過去の出演作である『ダンケルク』や『エターナルズ』も改めてチェックしたほどです。ハリー・スタイルズは、もっと多くの主演作でその才能を発揮すべきだと強く感じました。

あなたのユートピア(理想郷)は、誰かのディストピアかもしれない

少し前にラジオで「働かなくても充分に暮らしていける収入があるとしたら毎日何をするか」という問いを聞き、筆者は即答で「ボーっとする」と答えました。人の数だけ理想の暮らしがあるように、「あなたにとっての理想郷は?」という問いへの答えもまた、無限に存在するでしょう。

映画を観終わってSNSを徘徊していたところ、「男性の理想を女性に押し付けていて申し訳ない」という趣旨の発信を見かけました。確かにその通りであり、共感する部分も大きかったのですが、同時に、誰かにとっての屈辱が、別の誰かにとっての「理想郷」かもしれないという複雑な感情も湧き上がりました。

真実や理想は、決して一つではありません。「真実はいつも一つ!」が成り立つのは、アニメの世界だけなのかもしれません。本作から筆者が読み解いたメッセージは、「愛する人に自分の理想を押し付けない」ということ。しかし、これもまた一つの解釈に過ぎず、観る人それぞれが異なるメッセージを受け取ることができるのが、映画の面白さであり、人と語り合うことの醍醐味なのでしょう。

『ドント・ウォーリー・ダーリン』は、一度観ただけでは全ての伏線や比喩表現を理解するのは難しいかもしれません。しかし、だからこそ、鑑賞後に誰かと語り合うことで、新たな発見があり、作品の深みにハマっていくことができるのです。ぜひ、あなた自身の目でこの謎めいたユートピアの真実を見極め、誰かと熱く語り合ってみてください。

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ともぴん

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