映画「エンドロールのつづき」映画監督を夢見る9歳の男の子の物語

パン・ナリン監督の実話！少年期から溢れる「映画」への情熱

「エンドロールのつづき」は、prime video入りを待ちわびた作品の1つ。パン・ナリン監督の幼少期の実話×様々な映画のオマージュ。ストーリー以外にも楽しめるポイントが沢山あります。

この映画、ポスターも素敵なんです。キラキラした目で少年が見つめる先にあるもの＝映画のスクリーン。後ろ姿とか子供が夢中になって動いているカットではなく、このカットを使ったことが「映画監督らしい」。

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視聴方法

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あらすじ

9歳のサマイはインドの田舎町で、学校に通いながら父のチャイ店を手伝っている。
厳格な父は映画を低劣なものだと思っているが、ある日特別に家族で街に映画を観に行くことに。

人で溢れ返ったギャラクシー座で、席に着くと、目に飛び込んだのは後方からスクリーンへと伸びる一筋の光…そこにはサマイが初めて見る世界が広がっていた。
映画にすっかり魅了されたサマイは、再びギャラクシー座に忍び込むが、チケット代が払えずにつまみ出されてしまう。
それを見た映写技師のファザルがある提案をする。

料理上手なサマイの母が作る弁当と引換えに、映写室から映画をみせてくれるというのだ。
サマイは映写窓から観る色とりどりの映画の数々に圧倒され、いつしか「映画を作りたい」という夢を抱きはじめるが――。

エンドロールのつづき　公式サイトより引用

映画の見どころ

字幕推奨。全セリフに心がこもってる。

この映画の主人公は「サマイ」という少年。サマイは「時間」という意味なんだそう。この名前の由来について話しているシーン、サマイ役の子の話し方や話の内容もとても素晴らしいので是非見て欲しいです。（映画の中のどれくらいの時間の箇所なのか後ほど調べて載せます。）

お母さん、ファザル、友人、先生。

劇中、サマイはチケット代が払えず忍び込んだ映画館からつまみ出されます。そんなサマイの救世主となるのが、映写室のおっちゃん「ファザル」。ファザルは、サマイがある物を渡す代わりに「試写室から映画を見せてあげる」と言います。

ある物とはサマイが持っている「お母さんの手作りお弁当」。映画内に、サマイ母の調理シーンが結構出てくるのですが、どれもとっても美味しそう！！おっちゃんが交渉の材料にするのも頷けます。

サマイ母も、息子が苦手な料理を弁当にねだっても怪しみつつ、でも深追いはせず作ってくれます。「何かあるんだろうな～」という目線は残しつつ。母の偉大な愛と勘の良さを感じさせる演技でこの映画でNo.1の存在感。

他にも、学校の先生、友人たち。そしてお父さん。皆が皆、最初からサマイを応援してくれている訳ではありません。が、サマイの映画にかける情熱を知り、徐々に「映画をもっと学びたい」と思うサマイの夢を実現するべくサポートしてくれるのです。

知之者不如好之者。得意は夢中に勝てない。

論語に「知之者不如好之者」というものがあります。知識がある人は好きでやっている人に勝てない　や　知っているだけの人より好きになる方が良い　という意味で訳されます。私なりの解釈では得意は夢中に勝てない。

この映画のサマイは「映画」に夢中になっている。映画という存在は、サマイを「外」の世界に連れて行ってくれる重要なアイテム。幼少期にこれだけ夢中になったからこそ、後に素晴らしい映画を世に送り出してくれる基盤が出来上がったとも言えるのではないでしょうか。

そう思うと「幼少期、夢中になれるものに出会えること」はとても素晴らしいこと。そう考えると、サマイの環境は、映画に夢中になったり学んだりするには難しい状況だと思います。大人になると時間的、社会的制限が増え「夢中になれるもの」に出会えるチャンスや使える時間が減ってしまいがち。

でも、この映画のセリフ「発て、そして学べ」。大人になったからこそ響く。夢中になれるものに出会えることが「奇跡」。色々不安はあっても、出来るなら飛び込んで挑戦する選択肢を積極的に選んでいきたい、と思えました。

映画詳細

映画タイトル▶
エンドロールのつづき

劇場公開　2023年1月20日

上映時間▶112分

出演キャスト▶
サマイ役　パヴィン・ラバリ
母役　リチャー・ミーナー
父役　ディペン・ラヴァル
ファザル役　バウェーシュ・シュリマリ

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