長瀬智也さんの熱演が光る
原作は池井戸潤さんの「空飛ぶタイヤ」。この作品が池井戸作品で初めて映画化された作品だそう。原作未読ではありますが、運送会社の社長役を演じている長瀬智也さんの演技が光っています。
見終わった後、長瀬さんの演技をもっと見たかった…と思う方も居るのではないでしょうか。私もその1人。実際に起きた企業のリコール隠しをベースに作られた作品でもあるので事件について知るという意味でも是非鑑賞して欲しい作品の1つです。
視聴方法
amazon prime
あらすじ
ある日突然起きたトレーラーの脱輪事故。整備不良を疑われた運送会社社長・赤松徳郎(長瀬智也)は、車両の欠陥に気づき、製造元である大手自動車会社のホープ自動車カスタマー戦略課課長・沢田悠太(ディーン・フジオカ)に再調査を要求。同じ頃、ホープ銀行の本店営業本部・井崎一亮(高橋一生)は、グループ会社であるホープ自動車の経営計画に疑問を抱き、独自の調査を開始する。それぞれが突き止めた先にあった真実は大企業の“リコール隠し”―。果たしてそれは事故なのか、事件なのか。
空飛ぶタイヤ amazon prime video公式サイトより引用
映画の見どころ
▶実力派俳優出演、特に見て欲しい2人は?
今回、「良い役貰ったな~」と見ていたのがディーン・フジオカ。NHKの朝ドラ「あさが来た」を見て華のある役者さんが居るなぁと感動しましたが、この作品では、会社に忠実な(ある意味)正義感のある役どころ。
ディーン・フジオカ演じる沢田と長瀬智也さん演じる赤松社長は対面する役どころなのですが、2人が対面してやり取りするシーンでも迫力満点の長瀬さんに少しも見劣りしない。ピリピリしていて、それぞれの立ち位置で精一杯仕事をしている世界感が画面越しでも感じるほど。
もう1人、高橋一生さんもとても良い役を貰っているのです。ただ、彼の立場のお話はあまり長い時間はないので。もう少しその立場でのお話があったら良かったなと思いました。
▶後々まで大きく影響するリコール隠し
残念なことに毎年、利用者として悲しくなるような企業の不正がニュースになっています。この作品は2000年、2004年に実際にあった三菱トラックの事故、それに伴うリコール隠しを下敷きにした作品。当時、リコール隠しについてのニュースを見た事はありましたが、背景に2つの死亡事故があったとは。
点と点が線になっていなかったので、改めてWikipedia等で調べると驚きの連続。悪くない人が罪に問われる、何の罪もない母親が亡くなる、一生懸命経営していた会社が倒産。悲しい負の連鎖。
昨今、リコールについて速やかに企業が情報を開示し製品を回収するのはこういった過去があったからなのだと理解しました。しかし、その過去がなかったら一体全体どうなっていたことやら。
映画は、実際に起きた事とは少しだけ結末が違います。その辺りは仕方のない事だと理解していますが、是非実際に起きた事件についても知って頂けると良いのかな、と思います。
映画詳細
映画タイトル▶
空飛ぶタイヤ
劇場公開 2018年6月15日
上映時間▶120分
出演キャスト▶
長瀬智也
ディーン・フジオカ
高橋一生
深田恭子
岸辺一徳
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