TAR(ター)

ケイト・ブランシェット

夢と現実の境目

つい最近、新しい靴下を買いました。その名も「こたつソックス」。三陰交という足のツボを押さえてくれるアイテムで、履いていると暖かい。

で、それをつい寝る時も履いたまま寝てしまい…。暑いのでしょう。悪夢を見て目を覚ます。その悪夢がまた微妙にリアルなのです。

夫でない人と結婚しモラハラを受けていたり、仕事で頼まれた簡単な作業が何故か全く進まなかったり。何だか微妙にリアル。起きて「夢だ」と安心する反面「妙にリアルだった…」と夢か現実か一瞬吞み込めないことも。

映画「TAR(ター)」。劇場公開からamazon prime video入りを待ちわびていました。見終わった後、どこが現実でどこが妄想か。はたまた空想か。もう1度見たくなる作品です。

視聴方法

amazon prime

あらすじ

ベルリンフィル初の女性マエストロ<リディア・ター>、
芸術と狂気がせめぎ合い、怪物が生まれる。その衝撃に世界平伏!

映画TAR(ター) 公式サイトより引用

映画の見どころ

ケイト・ブランシェットのマエストロ姿

ケイト・ブランシェットのマエストロ姿がもう本当に素敵。仕草や言動で特に説明がなくてもケイト演じるリディア・ターが「神経質でこだわりの強い芸術家肌な人」とよく伝わります。

ケイト演じるリディア・ターは同性のパートナー(ソフィア)と暮らしています。ソフィアとの間には養子に迎えた娘も居ます。娘にとって彼女は父親代わりになる存在。神経質でこだわりが強い彼女も、一生懸命父親としての役割をこなしています。

▶カリスマが狂気に染まるまで

彼女は努力と才能を最大限に活用し今や推しも推されもしないカリスマ指揮者としてメディアにも取り上げられるほど。新しい本の執筆や新曲、録音等々お仕事はとても順調な様子が前半に描かれています。

それがターのかつての教え子が自殺したニュースが入ってから一変。劇中の曲や色のトーン、出演キャストの表情等映画に係るすべてのトーンが徐々に暗くなっていきます。完璧のように見えたターの喋り方や表情に焦りが滲み出ることで「余裕のなさ」を上手に表現していると思いました。

▶天才を支える人たち
デザイナー、音楽家、歌手等フィクション・ノンフィクション限らず「著名な芸術家」は映画になることが多い。毎回思うことですが、天才の周囲には必ず周りで支える人が居ます。その献身ぶりにはいつも頭が下がる思いです。

日が当たらず決して報われる事ばかりではないポジションですが、何人たりとも「1人で何かをなしとげることは出来ない」。そんなメッセージを映画を通して伝えてくれている気がしています。

リディア・ターは実在の人物ではなくフィクション。ですが、支えてくれる周囲の人との関係性とストーリーが連動していてとても良かった。少しストーリーが難しいのとややセクシャルの関係性に難しい点があるので大人向け映画かな。

映画について

映画タイトル
TAR(ター)


劇場公開 2023年5月12日

上映時間▶158分

出演キャスト
リディア・ター役 ケイト・ブランシェット
フランチェスカ・レンティーニ役 ノエミ・メルラン 
シャロン・グッドナウ役 ニーナ・ホス
オルガ・メトキナ役 ソフィー・カウアー

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ともぴん

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