映画「空気殺人 TOXIC」

120分以内

映画について

映画タイトル
空気殺人toxic

製作▶2022年 韓国
劇場公開 2022年9月23日

上映時間▶108分

出演キャスト▶
テフン役 キム・サンギョン

ヨンジュ役 イ・ソンビン

ソ・ウシク役 ユン・ギョンホ

ギルジュ役 ソ・ヨンヒ

視聴方法

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あらすじ

「殺人の追憶」のキム・サンギョンが主演を務め、韓国で実際に起きた加湿器殺菌剤事件を題材に描いた社会派ドラマ。

大学病院の救命救急室で働く医師テフン。ある日、彼の息子ミヌが、意識を失った状態で病院に運び込まれる。診察の結果、ミヌは肺が硬くなる急性間質性肺炎であることが判明。さらに、テフンの妻ギルジュも同じ病気で突然亡くなってしまう。不審に思い調査を始めたテフンと義妹ヨンジュは、病気の原因が家庭で日常的に使用していた加湿器用の殺菌剤にあることを突き止める。販売元の世界的企業オーツー社は、自社製品に有害化学物質が含まれていることを隠したまま、17年間も販売を続けてきたのだ。テフンをはじめ多くの被害者たちは、真実を明らかにするべくオーツー社に立ち向かうが……。

空気殺人 toxic 映画.comより引用

映画豆知識

▶韓国で実際に起こった事件を映画化

韓国で実際に起きた事件が基となっています。実際の事件では、死者が2万人を超え被害者は95万人居るそう。

ソウルの人口は約966万人。被害者だけでもソウルの人口の1割と考えると被害の甚大さがお分かりいただけるかと思います。

映画を見る前でも見た後でも良いので、是非「実際にどんな事が起きたのか」を調べて知って頂きたい。

監督は「殺人の追憶」「光州5・18」のキム・サンギョン

監督は、この映画を このような事件が二度と起こらないように、悲劇を史実に記録するための作品 だと語っているそう。

とは言え、被害に合われた方の人数や死者の多さを考えると取材や事実確認もなかなか大変だったのではと想像します。

▶裁判って大変、日本で起きた公害事件が被害者の会で話題に

普通に生きていたら「企業を相手取って裁判をする」なんて事は縁遠いはず。

でも、企業が「人体の健康を害する物を販売していた」としたら。
そして、その製品によって家族やあなたの大切な人が亡くなったり、健康を害して日常生活に影響が出たとしたら。

映画では、被害にあわれた方や遺族方が集い「被害者の会」を結成するところから描いてくれています。

その集会演説で日本の公害事件の1つ「水俣病」の話が出てきます。

時間がかかったものの被害者側が勝訴しており、賠償金もおりていること。

映画では、水俣病の訴訟が「被害者の会結成」の後押しになっているように私には感じました。

映画の感想

▶韓国の社会派ミステリは秀逸!是非見て欲しい映画

「殺人の追憶」も素晴らしい作品ですが、この作品も起承転結が素晴らしく。暴力的なシーン等もないので誰にでもオススメ出来る作品です。

監督は違いますが、「パラサイト」とか社会風刺や事実をベースにした社会派映画って韓国映画が1番リアルに感じます。

私は、伊丹十三監督の映画が大好きなのですが…韓国映画ってちょっと伊丹作品っぽく見える時があります。

画面が明るすぎないところ、悪の描き方、勧善懲悪では終わらず悔しさを残したり、終わりを濁したりするところとか…。

▶真実が知りたい、望みはその1つだけ

この事件、悪質なのが企業側は「有害性を知っていたのに販売していた」という点なんですよね。

被害者の会の目的は様々ですが、皆「真実が知りたい」この1点は共通しています。

身近な人や家族が突然体調不良で死んだら。そりゃ、死を受け入れられないでしょう。

「昨日まで、先週まで、先月まで、あんなに元気だったのに。」

そう思わずにはいられないと思います。しかし、企業側は「絶対に非を認めてなるものか」とあの手この手。

悔しかったり、悲しかったり、切なく感じるシーンも多々ありますが、それも含めて楽しんで貰えるラストになっていると思います。

実際に起きた事件の詳細と共に、視聴して頂けたら幸いです。

最後に…この事件の被害に合われた方、ご家族の方が心から安らげる日が早く訪れますように。

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ともぴん

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