映画「恋におちたシェイクスピア」

恋に落ちたシェイクスピア 映画 感想 グウィネス・パルトロウ

1999年公開「恋におちたシェイクスピア」 午前10時の映画祭で鑑賞
スランプで作品が書けないシェイクスピア、女人禁制(当時)の舞台に憧れるヴァイオラ嬢
2人の恋物語にコリン・ファース、ベン・アフレックをはじめとしたベテラン俳優が味を添える
特にコリン・ファースの役が嫌な奴だけどカッコいい!笑えるシーンも沢山入っているので
先が読めるストーリーなのにあっという間に終わる面白い作品です

ドラマティックな人生

16世紀末 ロンドン と字幕が映っただけで興奮する。16世紀と言えばエリザベス女王が居た時代で激動の時代。国を統治する女王の人生もドラマティック。

数々の映画の舞台になるのも頷ける。この映画の主人公の1人シェイクスピアの人生もドラマティック。彼が作った作品は観た事はなくても名前だけなら誰でも知っている。ハムレット、マクベス、オセロ、リア王を始めとした4大作品にヴェ二スの商人、夏の夜の夢。

「恋においたシェイクスピア」はその中でも有名な「ロミオとジュリエット」が生まれるまでのストーリー。スランプで作品が書けないシェイクスピア。女人禁制の舞台に立ちたくて仕方がないお金持ちのヴァイオラ嬢。

2人はやがて恋に落ち 身分違いの恋、時期が来たら婚約者と結婚するヴァイオラ嬢の事を思う中で名作・ロミオとジュリエットが生まれる。ロミオとジュリエットはかつてレオナルドディカプリオの大ファンだった頃に観た事があるけれど レオナルドディカプリオの美しい顔を拝見する映画 として鑑賞していたのできちんと覚えておらず。この作品で そういう話だったんだ と初めてしっかり理解。

あらすじ

若き日の文豪シェイクスピアの秘められた恋の行方を、虚実織り混ぜながら描いた恋愛歴史劇。16世紀末のロンドン。人気劇作家シェイクスピアはスランプに陥っていた。ある日、彼の新作のオーディションにトマスと名乗る若者がやって来る。実はトマスは、裕福な商人の娘ヴァイオラが女人禁制の舞台に立つために男装した姿だった。逃げるように去ったトマスの後を追って商人の屋敷に潜り込んだシェイクスピアは、そこでヴァイオラと出会い恋に落ちる。しかし彼女には既に、親によって定められた婚約者がいた。燃え上がる恋心に創作意欲を刺激され、新作「ロミオとジュリエット」を書き上げていくシェイクスピアだったが……。主演は「エリザベス」のジョセフ・ファインズ。第71回アカデミー賞で作品賞など7部門を受賞し、ヴァイオラ役のグウィネス・パルトロウが主演女優賞、エリザベス女王役のジュディ・デンチが助演女優賞に輝いた。

恋に落ちたシェイクスピア 映画.comより引用

セリフさえ伏線

舞台を描く作品だからか直接的な表現をせず遠回しな風刺っぽいセリフが多い。映画のストーリーはよくあるお金持ちのお嬢様と青年の身分違いの恋ですがそこにピリッと毒の効いたセリフ、嫌~な登場人物が味を添えてくれ笑えるシーンも多くあります。

謎だけど(I`m mistery)

いくつかの箇所で色々な登場人物から出てくるこのセリフ。最後の展開から考えるとこのセリフは伏線かな。ありがちな展開ではありますが、小さなピースが1つずつ繋がっていくラストは観ていて気持ちが良い。

この役が最高!

コリン・ファース演じるウェセックス伯爵

英国王のスピーチ ジョージ6世役で有名なコリン・ファースさん。彼が演じるのはグウィネス・パルトロウ演じるヴァィオラ嬢の婚約者ウェセックス伯爵。清々しいほど嫌~な男。

今、生きていたらワイドショーとかでフルボッコにされるような発言を繰り返します。まぁ16世紀イギリスなんでそこは良いとして。プライドが高いのに器が小さくて狂気を秘めた役で単調なシーンに突然登場し周囲をワタワタさせるシーンが多いので物語にとても良いスパイスを与えてくれています。

個人的にもう1回、彼のセリフと登場シーンだけを集中して見たいと思う程面白い役です。吹き替え版では大塚さんが声をやっているようなのでそちらで聞いてみようかな。字幕も良いけど吹き替えには吹き替えの良さがある。

ヴァイオラ嬢の乳母

映画の中で強烈に面白いシーンを担当するのがグウィネス・パルトロウ演じるヴァイオラ嬢の乳母。演じているのはハリーポッターシリーズで嫌な校長役アンブリッジ役で有名なとして登場するのがイメルダ・スタウントンさん。最近だとザ・クラウン(NetFlix)でエリザベス女王役を演じていますね。

彼女がシェイクスピアとヴァイオラ嬢が初めて結ばれた夜にロッキングチェアを使い物音や声(?)をかき消す姿に乳母という存在の強さや愛情の深さを感じました。部屋の前でロッキングチェアをギイギイ漕いでいるので変なんですけどね。

他の女中も追い払えるし音も消せるし見ていて「確かに妙案だな~」と思ったり。途中、ヴァイオラ嬢が舞台に立つ為に男装して出掛けている最中に婚約者(ウェセックス伯爵)がいきなり押しかけてきた時も付け髭をつけたまま登場したお嬢様を見てビックリするものの遠慮なくビリっと外す姿に大爆笑。日頃の関係性と大切に育てた子供を見守る母の姿を上手に表現しているなぁ…と彼女から目が離せませんでした。

エリザベス女王

この映画の中でウェセックス伯爵と並ぶくらい存在感を放つのがエリザベス女王。セリフが多い訳でも出番がとても多い訳でもないのに圧倒的存在感。女王の絶対的権力がスクリーンのこちら側までひしひし感じられます。

発するセリフも短いのにぴりっと効く素敵なセリフが多いのも特徴。女性が男性が担う職業に就く事の難しさは映画に登場するエリザベス女王が言うからこそ重みがあります。女王のセリフはとてもユーモアがあって素敵でスクリーンを出てから思わず書き留めたほど。

この間、友達とのお喋りで男女平等が話題に上がったのですが色々な違いがあるから完全な平等はなかなか難しいよねという話になりました。本当にその通りで。今、私が得ている権利の中には沢山の女性たちが戦ってくれたおかげで得られているものが数多くあってそれらを大切に使う事もとても大切だし、後に続く女性が少しでも悔しい思いをしない為に出来る事や環境作りをしようと考える事が大切なのかなと感じています。

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