映画「流浪の月」 本屋大賞受賞作×豪華キャスト アマプラ登場に歓喜!

流浪の月 感想 サムネイル 120分以上

原作は凪良ゆうの本屋大賞受賞作。原作の細かい箇所も映像化。

この映画、映像化が決まった時に「絶対見ない」と思ってしまった作品の1つ。凪良ゆうさんは、2年連続新作が本屋大賞を受賞。流浪の月は、作者の初めての単行本で、初めて本屋大賞を受賞した作品です。

その作品を有名女優と有名俳優たちで映像化する。大抵の本好きは無言になると思う。なぜならばそうやって良い結果になる作品があまりにも少ないから。しかし、この作品は「予告編からして違う何かを」を感じた。

こんな事、言わせちゃう?というセリフ、このシーンはやらせないよね、この表現は映像化出来ないだろうな。原作を読んだ人を良い意味で裏切り、原作を読んでない人に気付きを与えられる。この作品をアマプラで見れる事に感謝。

視聴方法

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あらすじ

帰れない事情を抱えた少女・更紗(さらさ)と、彼女を家に招き入れた孤独な大学生・文(ふみ)。
居場所を見つけた幸せを噛みしめたその夏の終わり、文は「誘拐犯」、更紗は「被害女児」となった。
15年後。偶然の再会を遂げたふたり。それぞれの隣には現在の恋人、亮と谷がいた。

『悪人』で善悪の境界を朧にし、『怒り』で信じることの困難を世に問うた監督・李相日。人間存在を極限まで掘り下げ、観る者の心にそれまで感じたことのない感情を呼び覚ます濃密な映画体験を提供し続けてきた李が、待望の新作として選んだのは、2020年本屋大賞受賞の凪良ゆうのガラスのように繊細な物語。

更紗役に広瀬すず、文役に松坂桃李という現日本映画界をリードするふたりを迎え、横浜流星、多部未華子が新境地に挑む。

更に、現邦画界で輝く実力派が結集し、物語に深みを添える。
彼らの心象を叙情を込めて映し出すのは、『パラサイト 半地下の家族』『バーニング 劇場版』を手掛けた韓国映画界のレジェンド、撮影監督ホン・ギョンピョ。『キル・ビル Vol.1』『三度目の殺人』等、世界を股にかけて活躍する美術・種田陽平、NODA・MAPや2021年東京オリンピック開会式のダンスパフォーマンスへの楽曲提供も話題の音楽・原摩利彦ら、国境を越えた才能の競演も見どころだ。

いつまでも癒えない傷を抱えて生きてきたふたりが手を伸ばした、ひとすじの光。一歩先の未来。
世界の片隅で生きる〈許されない〉ふたりの物語が、息が止まるほどの感動と深い共鳴であなたを包む。

流浪の月 公式サイトより引用

映画の見どころ

報道されていることが全てじゃない。この物語においては。

この物語、時間軸が2つに分かれています。小説も、映画もどちらの時間軸を行ったり来たりするのは一緒。

  • 1つ目の時間軸
    • 過去を振り返るような形で登場する時間軸
    • 登場人物は主に2人。小学生の更紗(さらさ)と大学生の文(ふみ)。
    • 更紗は父を亡くし、母は家出。親戚の家に預けられている。
    • 佐伯文(ふみ)。大学生。悩みがあり家庭から孤立ぎみ。
  • 2つ目の時間軸
    • 更紗(さらさ)が文(ふみ)と引き離されて数年後の現在
    • 登場人物は主に4人。更紗(さらさ)、更紗の婚約者 亮くん、文(ふみ)、文の恋人 谷あゆみ
    • 更紗(さらさ)は亮くんと同棲中。ファミリーレストランでアルバイト中。
    • 文(ふみ)はカフェを経営中。更紗(さらさ)がそのカフェに同僚と訪れる。

2つの時間軸の間は、ある時を境にぷっつりと切れています。そのある時とは、更紗を文(ふみ)が誘拐したとして逮捕された時。でも、更紗と文の関係性は、世間の人が思うようなものではない。

更紗には更紗の抱えているものがあって、文には文の抱えている物があった。2人は、年齢を超えてお互いを支え合う存在になった。はずが、世間からはそう認識してもらえなかった。

横浜流星に注目。イケメンなのに狂気的な役。

この映画、見ようと思ったきっかけが予告編。私、横浜流星さん大好きなんです。でも、予告編を見た時、あまりのヒステリックで狂気的な目に驚いて。あら、これは原作の「亮くん」をしっかり演じてくれている…と確信。

主人公、更紗(さらさ)の恋人ポジション。そんな重要な役どころなのに、この役かなり最低な役。ネタバレせず説明するのが難しいのですが端的に言うとDV男です。

横浜流星さんって爽やかで素敵な誰もが憧れる俳優さん。暴力とは無縁そう、何なら怒らなそうな空気すら感じる。が、それが一転。些細な事をきっかけに驚く程に怒り散らかす姿が意外とリアリティがある。

最初は配役に「え?」と思ったけれども…。蓋を開けてみればDVする人って外面良い人多いって聞くし、周囲も「まさかあの人が」と思うらしいから…。そういった意味で言えば適役なのかもな、と思いました。

小説の細かい表現が映像化されてる稀有な作品

人物や物、空間の描写がリアルで細かい。これは、原作を読んだ時に感じた印象。それが、物語に奥行きを持たせてたのと、複雑なテーマなのに作品として高く評価された理由だと私は感じていた。

果たして映画でどれくらい再現できるのか。補足する文章のない世界でどう表現するのか、疑問に思っていた。しかし、結構冒頭に文(ふみ)が経営するカフェが出てきた時に「やられた!」と思った。

画面には原作がしっかりと再現、いや120%増しの空間が映されていた。これは、相当なリスペクトを持って作られた作品だ。アマプラで見ちゃってごめんなさい…。

調べると監督・脚本共に李 相日さんとのこと。李監督、フラガール、悪人、許されざるもの、怒りを監督された方。どの作品も面白く(全部見てた)、文句ない良い作品。ちなみに李監督の作品(流浪の月、フラガール、悪人、許されざる者、怒り)5作品全てアマプラで視聴可能。見た事のない作品があれば是非ご一緒に。

映画詳細

映画タイトル流浪の月
公開日時2022年5月13日
上映時間150分
キャスト家内 更紗 役/広瀬すず
佐伯 文 役/松坂桃李
中瀬 亮 役/横浜流星
谷 あゆみ 役/多部未華子

安西 佳菜子 役/趣里
湯村店長(/三浦貴大

10歳の更紗 役/白鳥玉季
安西 梨花(佳奈子の娘)役/増田光桜

佐伯 音羽 役/内田也哉子
阿方役/柄本 明


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